人を触ることで鍛えられる筋肉について
by admin - 8月 20th, 2010.Filed under: 映画.
ユニクロが単独でスポンサーしている季刊雑誌「考える人」の最新号で、内田樹さんの対談が掲載されていてそれが(相変わらず)面白い。
今、所属する神戸女学院大学で振付家の方と一緒に授業を持っているそうなのだが、内田先生は基本的に映画を生徒に見せてそれについて振付家の方と語り合うというパターンだそうで、それで先日観たのが『燃えよドラゴン』。その話を受けて、僕も改めてDVDを引っ張り出して観てみました。
ここに出てくるブルース・リー(李小龍)の筋肉は本当に美しい逆三角形でほれぼれするが(胸囲108cmに対してウエストは67cmだったと記憶する)、この人の筋肉を見て振付家の方は「ダンサー(プリンシパル、バレエの男のほうの人)の筋肉と似てますね」とおっしゃったそうな。
ダンサーはプリマドンナを抱えたり抱き上げたりするために相応の筋肉を必要とするのだが、それはどう造られるか?最初は赤ちゃん?から始めてだんだん大きな人を抱えていくというようなプロセスをとるそうなのだが、要は、人間を抱き上げるというトレーニングによるそうで、決してバーベルを持ち上げるとかそういうことによるものではないそうだ。
ブルース・リーの筋肉を見ると、非常に細かい腱のようなものが刻まれており、たとえば腕なんかはそれほど太くはない。こういう筋肉のつき方は、人間を”触る”ことによって造られるタイプのものだそうで、ここがダンサーと似ているそうだ。
ブルース・リーでも、ジャッキー・チェン(成龍)でも、「本当に強いのか?」という基本的な問いがなされることがあるけれど、ブルース・リーは割りと「本当に強かった」という話が残っている。彼自身は新しいジークンドーという流派の始祖でもあるが、人と競い合うことで造られた筋肉、という話を聞くと、やはり実践(実戦)を通してあの肉体を造り上げたのではないか、と想像をしてみたくなる。
ちなみに本質的なことではないけれど、僕はブルース・リーの話す英語が割りと好きだ。すごく礼儀正しい?英語を話すのでわかりやすいし、ジークンドーについて語ったインタビューなどは抽象的・思弁的なことを、割合と簡単な単語を用いてうまく説明している。もっとも僕に抽象的・思弁的なことを英語で話す機会はないけれど。